薬草資料館
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ジョウザン
【生薬】ジョウザン(常山) 秋に掘り取り、茎部やひげ根を取り除いて水洗し、陽乾する。
【成分】アルカロイド:α-β-,γ-dichroine,dichroidine,febrifμgine,iso febrifμgine 等。
【効能】古来、悪寒と発熱の発作を繰り返す瘧疾の治療薬として使われる。抗マラリア、解熱、吐痰薬として常山飲、知母鼈甲湯、七宝飲などに配合される。 -
カリン
【生薬】コウヒモッカ(光皮木瓜) 10月果実が熟した頃採取し、縦に半分か四つ切りにして、切り口を上にして陽乾燥する。
【成分】malic acid,citric acid,saponin,tannin,flavone,caffeine等。
【効能】鎮痙、鎮咳、利水、鎮痛、疲労回復作用があり、木瓜湯、導水茯苓湯などの漢方処方に配合される外、鎮咳や疲労回復を目的にカリン酒として飲用される。 -
アンズ
【生薬】キョウニン(杏仁) 果実が熟す夏に核を取り出し、風通しの良い日陰で良く乾燥した後、核を割り、種子を取り出し乾燥する。種子の肉が肥厚し、苦いものが良品。
【成分】amygdalin,oleic acid,linoleic acid,palmitic acid,triglyceride,glycolipid,po等。
【効能】利尿、鎮咳、去痰薬。キョウニン水原料。杏蘇散、神秘湯、清肺湯、麻黄湯、麻杏甘石湯、麻杏甘湯等の漢方処方に配合される。 -
セリバオウレン
【生薬】オウレン(黄連) 秋に掘取り、葉や芽を切取り、根茎部を分割し、できるだけげ根を除いた後日干しする。良く乾燥した後、残ったひげ根を火で焼いて、揉んで磨きをかける。
【成分】アルカロイド:berberine,palmatine,jateorrhzine,coptisine,worenine,magnoflorine等。
【効能】胃弱、食欲不振、胃部腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲みすぎ、胃のむかつき、下痢に用いる。止瀉、苦味健胃薬として家庭薬に配合され、また健胃消化、止瀉整腸、止血、精神神経薬とみなされる黄連解毒湯、黄連湯、半夏瀉心湯、三黄瀉心湯等の漢方処方に配合される。 -
ヤドリギ
【生薬】ソウキセイ(桑寄生) 冬に刃物で切取り、枝・葉を取り除き、熱湯を潜らせて陽乾する。
【成分】oleanolic acid,β-amyrin,avicularin,meso-inositol,
quercetin,lupeol等。
【効能】鎮痛、強壮薬としてリウマチ、神経痛、腰痛や産後の余病に煎じて服用。 -
フクジュソウ
【生薬】フクジュソウコン(福寿草根) 地上部が枯れる8月頃に掘取り、地上部を取り除いてから適当な大きさに株を分割し、水洗後陽乾する。
【成分】強心配糖体:cymarine,cymarol,adonitoxin,convallatoxin,strophanthin等。
【効能】強心・利尿薬として利用されたことがあるが毒性が強く現在では用いません。